コラム

子供の学力を上げる3つの要素
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子どもの学力を決定するのは3つの要素。
出口式みらい学習教室で100人以上の子どもたちに教えてきて見えてきた学力を決定するものとは。

子供の学力を上げる3つの要素

塾に子どもを入れて安心して、成果がなかったら塾の責任だと思ってしまう方が一部いらっしゃいます。長年の教育体験からずばり言いますと、子どもの学力を決定するのは3つの要素なのです!

1つ目は、遺伝子

ヒトゲノムが解明される現代ですので、一人一人が遺伝子を持っているということは、科学的な事実。これを否定する方はいらっしゃらないと思います。
でも優劣ではありません。何かの要素で一人の人間の遺伝子があるわけですからね。
例えば、これは得意だけど、こっちは苦手であるとか、いろいろな要素が絡んでいます。それを単に1つの模擬試験の偏差値でランクづけするというのは、僕は人間に対する侮辱じゃないかなと思っています。
遺伝子があることは、科学的な事実で人は異なる遺伝子を持っています。でも、これはどっちの遺伝子がどっちの遺伝子よりも優れているかという優劣ではなくて、僕は個性だと考えています。これは尊重すべきです。この子はこういうところが優れた遺伝子を持っているのでこっちを伸ばしてあげようというふうに捉えたらよいと思います。
この遺伝子の部分は親にはどうしようもない。親というか、これは誰にもどうしようもない部分ですよね。ただ、その子の個性をしっかりと見極め理解し尊重し、それを否定するんじゃなくていいところを伸ばす、こういったことは必要じゃないかなと思っています。

2つ目は、環境

これはすごく大事です。例えば、極端なことを言うと、両親共に本が好きで、非常に知的な方で、リビングには百科事典や文学全集など本がいつも並んでいて何か分からなかったら調べるような環境があって、そして夫婦が知的な会話をしている。
こういったところに生まれ育った子どもは本がある世界が当たり前であって、本を読むことも日常。そして知的なことに関心を持つ。
逆に言うと、1冊の本もない。両親ともに本は読まないで、いつもテレビでワイドショーと笑い番組を見て、社会問題には全く関心がない。そういうニュースを見なければ、そういう会話もないところに生まれ育った子どもは、それが普通の世界。そんな環境に育つ子どもが知的な関心を持つことは0じゃないけれど、非常に難しい。
ですから、まず環境を考えてください。これは変えることができます。本をたくさん並べておくなど知的な環境に少し変えていくと、子どもだけじゃなくて、親も学ぶことができるんですよね。

僕は先生で一番ダメなのは、自分で考えない、学ぼうとしない先生です。まず先生が学び、自分で考えなきゃ駄目です。こそういった先生と触れることによって、子供も知的関心がどんどん育っていき、親も同じなのです。

今、人生100年時代。幼児の親はまだ人生が半分以上残っている。しかも、世の中が大きく変化するから、学び続けないと駄目なのです。だからぜひ子どもの学びを通して親も学んでほしい。

3つ目は、教育

となると、教育でできることというのは、3分の1。そして遺伝子の部分はどうしようもないならば環境。これは保護者が責任を持ってやらなければだめです。何でもこの3分の1がダメならば、全体としてうまくいかないのです。特に幼児教育は僕がずっと言っているように、脳を育てるのをデザインする教育。
だから時代が大きく変わり、答えがない時代を子供たちは生きていく。今じゃなくて、子供たちが活躍する20年後、30年後を考えて新しい教育を選ばなくてはいけません。
僕の教室の「みらい学習教室」というのは保護者も同伴です。それは、3分の1の環境は保護者が作らなくてはなりません。そのため保護者も一緒になって新しい教育を学ぶ。その刺激、あるいはそれを参考にして、自分の家庭の環境を考えていく。だからうまくいくのです。
まずは自分の子の持って生まれたものをしっかり理解してあげる。これは悪いとか否定するのではなくて、個性として尊重する。そして新しい良い教育を受ける。できれば、親も一緒になって学ぶ。
でも、週一回で子どもの脳が変わるわけではない。親がどのような教育が必要なのか、どんな環境がいいのか、こういったことを親も一緒に教室に来ないと学ぶことができないのですよね。環境を考えていくあるいは自宅での学習に結びつけていくことがとても大きいです。

引用:出口汪の学びチャンネル

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