コラム

新しい時代の子育てとは!? ~子どもが自ら学ぶ環境を作ってあげよう~ Vo.2
幼児教育
家庭教育
子育て

子どもが自主的に目標を決めて勉強やスポーツを進んでやるようになるには、家庭教育が大きく影響します。
今回は親が家庭でどんな教育・環境をつくっていったらよいのかについて、家庭教育の専門家 岩田かおりさんをお招きしてお話をお伺いしました。

本コラムについて

本コラム『新しい時代の子育てとは!? ~子どもが自ら学ぶ環境を作ってあげよう~』は、全2回の掲載となります。
今回は、その2回目。情報が溢れる中で、親がしっかり自分軸を持てるようにするには、どうしたらよいのか・・ぜひお読みください!!

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Vo.1 家庭教育は“己育て”が重要
Vo.2 親が自分軸を持つためには(本コラム)
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親がしっかりと『自分軸』を持つ

出口先生

出口先生

親自身がどういう風に心を整えるのか、どういう風に家庭環境を設定するかといった講座をやられていて、ご父兄の方から色々な悩み相談があると思うのですが、昔の子育てと今とでは違ってきていますか?

昔とは悩みは違ってきています。
さきほど先生がおっしゃった教育が学育になっているということも、その表れだと思うのですが、私たちは暗記や、言われたことを守って行動するということが正しいとされていました。今は自分で答えを生み出すことが重要とされています。それと同じように、親の方の課題も変わってきていると思います。

例えば、今まで情報が限られたところにしかなかったですが、デジタル化によって誰もが接点を持てる時代に変わりました。

何でも検索すれば出てきます。
例えば、近所でいいお教室がないかなと思ったら、今まではチラシとか自分が歩いて見つける、あるいは口コミを参考にするという方法でした。それは、今はネット検索で調べたらすぐ出てくるようになりました。
そういう時代だからこそ、親が信念を持って、これでいいっていう『自分軸』がないと、これも良さそう、あれも良さそうと迷ってしまうわけです。それは大きく子育ての悩みとして出てきたことですね。

岩田さん

岩田さん

出口先生

出口先生

この対談の前にお話した際に、小学校に講演行く時に校長先生から最近一番多く来る質問というのが、情報が多い中で親が判断するのに戸惑ってしまっているということでしたが、まさに今おっしゃったことですね。

そうですね。
学校などに講演に行く時には必ず校長先生とお話しする時間を頂戴しています。校長先生に最近の教育現場での課題はどういうものがありますかとよくお聞きします。そうすると今多いのは、親のメンタルが心配ですとか、不安定な親が増えてきていますということが多いです。
その原因というのはSNSなど検索できるというところから、例えば「受験 中学受験 いつから」とか「5歳 算数 何やる」などキーワードを入れて出てきた内容が、自分の子どもとちょっとでも当てはまらないと遅れているんじゃないか・・と比較してしまうことが、大きな不安材料を生む一つかなと思います。

岩田さん

岩田さん

出口先生

出口先生

これはすごく大事なポイントだと思いますね。色んな情報があって、どれを信じてよいか分からない。ここでちょっと考えてほしいことは、小さな子の個人差は、ものすごく大きいものです。

実際、私も教えてみて、愕然としたのですが、2、3歳でも小学校レベルのことをきちんとできる子もいれば、小学校2、3年でもきちんと座ってじっと人の話が聞けない子もいるわけですし、実際に同じクラスに小2と小5、小6が一緒に学んだりしています。つまり、一人一人違うのです。

何歳からどうのこうのっていう情報に振り回されてしまうと、親のストレスにもなるし、それが子どもに悪影響を及ぼしてしまう、そう私は感じています。
もう一つは、昔ながらの価値観をまだ多くの親は持っていると思います。世の中がこれだけ変わったのだから、まず親が意識を変えられるかどうかなのです。だから古い意識のまま情報を選んでしまうと、間違った情報を信じ込んでしまってとんでもないことになってしまうので、情報を選択する側の問題とか、親が本当に子供にどんな教育をしたらよいのか、しっかりしなければなりませんね。

実際に指導されて、父兄は真剣に聞いてくれますか。それとも反発される方がいらっしゃいましたか?

私は指導してるという気持ちではなく、私が赤裸々にこういうことを大切にしてますとか、今こういう時代が来ているなというのを感じますとか、最近教育現場に行ってこういう話を聞きましたみたいなことを皆さんにお話しすると、考える力をお母様方・お父様方は持っているので、「ああそうか!」」と視点の置きかえをされていく方が多いです。

私は何か教えているという気持ちは全くなく、私が考える材料を提供して、その中から勝手にお父さん、お母さんたちが成長していくというような感じなので、反発したり、それ違うよねみたいなのはなく、自分の考えている意見をフラットに話して、頭の中の整理がつく、自分軸が整うといった効能はあります。

岩田さん

岩田さん

出口先生

出口先生

親に対しても答えを教える教育じゃないということですね。

そうですね。
あとは、学校での国語、算数、理科、社会、英語といった勉強を楽しくできるよう、興味を持ってもらいたい。そのためには、おうちの中でアカデミックな話をする。例えば計算を一緒に楽しんでみるとか、元素に触れてみるとか、ちょっとした関わりは有効なので具体的な方法などを教えるというよりはノウハウ効果のような感じでお話しています。

岩田さん

岩田さん

出口先生

出口先生

私は幼児教育をやっているので、学ぶことをやってるわけでが、もう一方で、それ以上に家庭環境というか、親の啓蒙が大事だと思っていたので、そういう意味では岩田さんのやられていることがすごくありがたいです。
ぜひ今後も活躍してほしいなと願っています。

ありがとうございました。

ありがとうございました。

岩田さん

岩田さん

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視点の置き換えはなかなか難しいことですが、ちょっとしたきっかけで気付くことができるそうです。子どもたちが学ぶ楽しさを一緒に感じることができる家庭環境に大人がまず気付いて、作ってあげたいですね。


◇岩田かおりプロフィール ◇
(株)ママプロジェクトJapan代表取締役 ◇子ども教育アドバイザー ◇著書「天才ノート」を始めよう!
第一子、第二子をお受験塾に入れずに都内の国立小学校に合格させた経験より、幼児教室講師、そろばん教室運営として教育業界にて勤務。2013年に前進である「salon de edutainment〜勉強好きな子どもの育て方」をスタート。2015年よりどんなお母さんでも再現できるように体系化した「かおりメソッド」講座開講。
■岩田かおりさんのHPはこちらhttps://kaorimethod.com/

引用:学びチャンネル


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