アインシュタインの教育論
なんとアインシュタインが幼児教育の講演をやっていたのです。その内容を物理学者・文学者の寺田寅彦氏が翻訳したものを読んであっ!と思いました。私がずっと考えてきた出口式の理念と一緒だったのです。
アインシュタインはまず一つは天才的な子どもを育てるためには3つやってはいけないことがあると言っています。それは・・・
◆早期の語学教育
◆多くの知識を与えること
◆入学するための受験勉強
今の日本の教育と真逆ですね。このアインシュタインの教育論が正しいとすれば、日本の教育というのは、子どもたちの才能を潰してしまっています。
ただ、この3つの結論だけ言うと、誤解されると思いますので丁寧に説明していこうと思います。
早期の語学教育をしてはいけないのはなぜ?
まず、早期の語学教育をしてはいけないのはなぜか。
それは、第2言語は母国語を超えることはないからです。我々の母国語は日本語であって、生涯日本語を使って文書を読んだり考えたり話したり書いたりします。
幼児期はまだ日本語で論理的に考える力がついていない。日本語の力がない時に語学をやっても、母国語を超えることがないから意味がなく、単なる単語の暗記に終わってしまうのです。
本格的な学習は、論理的に日本語を使えることができるようになってから、並行するようにやった方がよいのです。日本で暮らすなら、まず日本語の力をしっかりとつけることが大切なのです。これが出口式の考え方になります。
多くの知識を与えない方がよいのはなぜ?
ちょっと前のネット社会でない頃は多くの知識を持った人が優秀とされました。
ところが、今は検索すれば何でも知ることができます。検索し、調べて真偽を確かめる力の方がこれからは必要なのです。
でも、これから先は知らなくても検索すればよい時代ですから、そういうような脳になってしまう。すると、自分で考えずにただ答えを求めるだけの脳になってしまう。少ない知識であるからこそ、それを使ってものを考え、必要な時は物を調べる という脳が優秀とされるのです。
受験勉強がよくないのはなぜ?
受験教育は点を取るために一時的に詰め込みをしてしまうので、試験が終われば、それは全部要らなくなってしまいます。そんな勉強をしたらダメですよね。
もちろん、行きたい学校があって、その学校に受験があるならば受ければよい。その対策も立てればよい。ですが、単に点を取るためだけの教育を一定期間やってしまうと、せっかく育った脳が壊れてしまうのです。
詰め込み教育をしなくても十分合格できます。出口式では、これはスパイラルといって螺旋階段をイメージした学びがあります。
毎年同じことをやり、やがて単語から始まっていずれは論理的に話したり、ディベートをやったり、小論文をやったりします。小6までで中3までの内容をやります。
だから受験勉強をしなくても合格するのです。