コラム

論理教育を学ぶ時期 ~幼児から大人まで学べる論理~
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子どもの脳は12歳まででほぼ完成すると言われていますが、小学生・中学生・高校生・大人になっても論理的な思考を学ぶべきなのです。学ぶ時期に早すぎる、遅すぎるということはありません!

論理教育の重要性

今日は幼児教育についてお話するのですが、よく保護者の方から相談を受けるのが、「6歳までに子供の脳はほぼ完成する」「12歳までに大人の脳に完成する」という話です。もちろん個人差は大きく、学者や実験によっても何歳から何パーセント完成するのか、様々な説があります。
しかし、12歳までにほぼ大人の脳に完成するというのは、どの実験データでも共通しています。経験上、小学校6年生くらいになると、脳の機能が大人と変わらないように感じますよね。

でも、そこで重要なのは、その完成した脳を使って何を学習するかということです。

脳の発達と教育のタイミング

「うちの子は小学生になってしまったのでもう手遅れでしょうか?」「小学校高学年ですが、教室に入っても効果はないでしょうか?」「中学生ですが、勉強ができないので小学生と一緒にやり直しができないでしょうか?」
このようなご質問やお問い合わせは、実はとても多いんです。現在、出口式みらい学習教室に通っている生徒の6~7割は小学生です。
もちろん、幼児期から始めるのが理想です。まだ脳細胞に情報があまり入っていないので、真っ白なキャンバスに絵を描くように、どんな順番で、どんな方法で情報を書き込むかによって、脳をデザインすることができます。
では、小学生からはどうなのか?というと、まだ脳は完成していません。むしろ、ほとんどの子どもたちは、小学校までに論理的な教育を受けていないのが現状です。

小学生から始める論理教育

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小学校までに論理的な教育を受けていないということは、小学校から論理教室に通っても全く問題ないということです。
あることを教えるのに10の労力が必要だとすると、小学生はそれを1の労力で理解できます。つまり、幼児からスタートする子に比べて、短期間で集中的に学習を進めればいいのです。
出口式はスパイラル学習なので、小学校から始めても、しっかりと論理的な脳を育むことができるように教材プログラムが組まれています。小学校から始めるのが遅すぎるのではなく、そこでやらなければ、ずっと自分で考えない、ただ言われたことを記憶するだけの脳になってしまいます。
小学校6年生までに、つまり脳が完成するまでに、頭の使い方を切り替え、12歳までに完成に持っていくことが非常に重要です。
小学生から始めるお子様は非常に多いです。だから、小学生からでも手遅れではありません。幼児の間にこういった教育を受けられなかったとしても、小学生になってからでも、詰め込み式の教育に陥る前に、きちんと論理的な教育をすれば、十分間に合います。

予備校での経験と教育方法

私は長年予備校で教えてきました。予備校は浪人生中心で、18歳から20歳くらいの生徒ばかりでした。当時は詰め込み教育が全盛期だったので、生徒たちは完全に記憶脳になっていました。

生徒の中には、私の授業内容を知らずに何となく受講した子もいれば、有名な先生だと聞いて受講した子もいました。しかし、私の教育理念に共感して受講してくれた生徒も少なくありません。私の参考書を読んでいた、あるいは私の授業内容を事前に知って受講してくれた生徒もいました。

しかし、彼らの脳は、完全に詰め込み式の記憶脳になっていました。そこで私は、自分の頭で考え、頭の使い方を磨くことの大切さを教え込みました。現代文は、同じ文章、同じ設問はまず出ません。どんな文章でも読める方法こそが論理的な読解であり、その延長線上に自然と設問の答えが出てくる、これが論理的な解法だと説明しても、最初はなかなか理解してもらえませんでした。彼らは、真逆の脳になってしまっていたのです。

そこで私は、生徒たちに、このままではダメだと気づかせ、何かを変えなければいけないと思わせなければいけないと授業を進めていきました。

中には、私の授業に合わないと判断し、途中で辞めてしまった生徒もいました。しかし、最後まで信じてついてきてくれた生徒は、驚くほど成績を伸ばしました。つまり、18歳からでも論理的な思考力は身につくのです。

だったら、小学生は早いぐらいですよね。幼児と比べれば遅いかなと思うのですが、比べる対象が幼児であって、幼児から論理的な教育を受けられた子供たちは本当に恵まれています。おそらく、何の苦労もなく、論理的に考えることがごく自然に身についていくのでしょう。

しかし、18歳の生徒でも、今まで培ってきた脳の使い方を壊すために、私の問題集を自分で理解できるようになるまで何冊も解くように指示しました。

小中学生の学び直しの可能性

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予備校に通う18歳の生徒でも脳を変えることができるのなら、小学生から始めるのは決して遅くありません。中学生からでも十分間に合います。

近年、中学生が出口式の教室に通うケースが増えてきました。しかし、中学生向けの募集は行っていないにも関わらず、「出口式を今からでも学びたいので、小学生のクラスに入れて一緒に勉強させてください」という問い合わせが増えています。小学4年生、5年生、6年生と一緒に、中学1年生、2年生、3年生の生徒が一生懸命勉強しています。最初は小学生の方が理解が早いのですが、理解が深まってくると、中学生は成長が早いので追いつきます。

さらに言えば、人生100年時代と言われる現代では、世の中が常に変化しています。学び続けることを止めなければ、時代に取り残されてしまいます。

生涯学び続ける重要性

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将来、60歳、70歳、80歳になった時、高齢になって認知症になる可能性も十分にあります。脳は使い続けなければ錆び付いてしまうのです。

出口式では、生涯学び続けられる脳を育むことを目指しています。学ぶことは楽しいことであり、日常生活の一部なのです。受験で点を取るためだけに学ぶのではなく、一生学び続けることが大切です。そのためには、しっかりと学ぶための核となる部分を育んでいかなければなりません。

そういった意味では、大人も学ぶべきであり、生涯学習を考えれば、小学校だから遅いとか、中学校だから遅いということは全くありません。
出口式論理アカデミーでは、オンラインコースで全国、あるいは海外でもライブ授業を受けることができます。ぜひ、これらのこともご検討いただければ幸いです。

論理が身につく 出口式論理アカデミー

幼児からでも論理を学べる 幼児ドリル

引用:出口汪の学びチャンネル

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