幼少期の脳と学びのステージ
人間の脳は6歳までに基本構造の80%が形成され、12歳までにはほぼ大人と同等の機能を持つようになります。この間に育まれる能力の一つが、「抽象的な概念を理解する力」です。愛や罪、思いやりといった目に見えない価値観を、子どもは言語や物語を通じて学びます。
漢字の学習を例にとれば、訓読みで意味を捉えることが重要であり、書けるかどうかは二次的な要素だと私は考えています。重要なのは、意味を理解し、それが子どもの語彙力や読解力に繋がるという点です。
幼少期の教育は、その後の学びの基盤を築く重要なステップです。この大切な時期に何を選び、どう向き合うべきか。創造力と読書の関係について深掘りしてみます。
人間の脳は6歳までに基本構造の80%が形成され、12歳までにはほぼ大人と同等の機能を持つようになります。この間に育まれる能力の一つが、「抽象的な概念を理解する力」です。愛や罪、思いやりといった目に見えない価値観を、子どもは言語や物語を通じて学びます。
漢字の学習を例にとれば、訓読みで意味を捉えることが重要であり、書けるかどうかは二次的な要素だと私は考えています。重要なのは、意味を理解し、それが子どもの語彙力や読解力に繋がるという点です。
ここで私が注目するのは、幼少期に「どのような本を読むか」です。
幼少期に1万冊の絵本を子どもたちに読み、育てた知人がいます。この壮大な取り組みは、決して全家庭で真似できるものではありませんが、「本を読むことの楽しさ」を伝える意識が重要だと思います。
読み聞かせを通じて子どもたちは物語の世界に没頭し、現実には存在しない王子様や冒険の世界を思い描きながら、想像力を養うのです。
また、こうした絵本の読書習慣は、徐々に子ども自身が自ら本を手に取り読み進める習慣へと発展します。これが、小学校以降の学びや知的好奇心の土台となるのです。
一方で、「ライトノベルばかりを読むことの学習効果の薄さ」についてお話します。
ライトノベルは現代の子どもたちに親しみやすいテーマや言葉で書かれており、読みやすさの面では優れていますが、創造力を深く育むには不十分な点もあると思います。
理由の一つは、近代文学のように、読者が自身の経験にない時代背景や価値観に触れる機会が少ないからです。
例えば、夏目漱石や芥川龍之介の作品では、言葉だけを頼りに時代背景や人物像を自分の想像力で構築する力が求められます。このプロセスが子どもの「現実の延長線上にない世界」を描く能力を育てる鍵となります。ライトノベルだけに偏ると、この大切な能力が十分に伸びない可能性があるのです。
これからの時代、AIやロボットが現実の延長線上にある仕事を担うようになります。そのため、未来を生き抜く子どもたちには、現実を超えた新しい世界を創造する力が求められます。
その基礎を築くために、絵本や文学作品を通じた読書がとても重要になるのです。
言葉の中で広がる物語が、子どもたちの創造力を高める最良の方法なのです。
幼少期の子どもにとって、読書は親子のコミュニケーションの一環であり、創造力を育むための重要なステップです。特に初期は親が読み聞かせをし、本の世界への扉を開く役割を果たすことが求められます。そして、次の段階で自発的な読書習慣を促し、さらに文学作品に触れることで、深い思考力や想像力が養われます。まずは日々の中で絵本を一冊、親子で一緒に読むことから始めてみてはいかがでしょうか。
教育の未来を見据えて、今日からできる一歩を踏み出しましょう。
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引用:出口汪の学びチャンネル