コラム

これからの時代に合った子どもの教育を選ぶ責任 ~12歳までのお子さんの保護者の方へ~
論理力
思考力
読解力
出口式
入試
言語
幼児
教育
脳をデザイン
AI

今回は0歳から12歳までのお子さんを持つ保護者の方へメッセージです。
これから大きく時代は変化していきます。でも、教育は昔のまま・・・本当にそれで良いのかどうか、ぜひ考えて欲しのです。

子どもは教育を選べない

お子さんの将来を考える上で、教育に関する選択肢は非常に重要です。子どもは12歳までの間、自ら教育を選択することはできません。親が子どもの教育を決定し、その結果は子どもの将来に影響を与えます。

ところが、実は多くの賢い親というのは、間違ったことをやっていました。
子どものために一生懸命教育をしたのに、それが仇になって、新しい社会の中で子どもがうまく活躍できないということになっているのです。

テレビとか新聞出版というのは、大学生の就職先の希望で、ものすごい競争率でした。
しかし、今はYouTubeなどいろいろなものがあり、若い人たちはテレビを見なくなっている。そして新聞を読まなくなっている。だからこういった業種、あるいは大手企業がガラっと変わっていく。そして、今までなかった新しい産業、新しい企業がこれから出てくるのです。

ですから、お子さんが大学を卒業する頃、今とは社会が変わっています。そして、あらゆるものがコンピューター、ロボットがこなしていく。こういう社会にお子さんはこれから生きていくのです。なのに明治の頃の古い教育を、新しい未来を生きる子どもたちに与えて、いったいどうなるのか。
そしてそれは、12歳までの教育に関しては親の責任ということになると思うのです。

なぜ、12歳までの教育がそれほどまでに重要なのか

僕は全ての人間がAIに支配されない、仕事を取られない、自分で創造的な力を発揮できるようになって欲しいと思っています。
そのためには、12歳までの教育が僕は全てだと思っています。僕は40年、大学受験を中心に、大学生、社会人を教えてきましたけれども、下に降りていって、今、0歳から12歳までの教育を変えようと思っています。

その理由は・・人間の脳は12歳でほぼ完成されます。ということは、今まで僕が予備校でやってきた中学生、高校生の教育というのは、既に完成された脳に対する教育でした。
それに対して12歳までというのは、脳を創造する教育、脳をデザインする教育なのです。

教育から学育へ

先日スタンフォード大学のオンラインハイスクールの校長先生の星先生と対談をしました。そこでびっくりしたのですが、星先生は僕の教え子だったのです。現役で東大に入り、そして東大卒業後、スタンフォード大学で若くして教授になり、そしてスタンフォードのオンラインハイスクール全体の校長になったのです。
そして数年で全米一の合格実績へと伸ばしていたのです。これは教育業界では世界的に非常に有名な人物でした。僕はどんな教育をやっているのか、星先生にお聞きしました。

それは、教育ではなくて学育に切り替えた教育をすすめた・・ということでした。
学育とはなにか・・について、次にお話いたします。

教育と学育とはどこが違う?

では、教育と学育というのはどこが違うのかというと・・

・教育
先生が答えを持っていて、それを子どもが学ぶ。
先生は教える。子どもは先生の答えを疑うことなく、ただ吸収し、記憶し、模倣する。

・学育
子どもが自ら学んで育てること。
子どもが学びながら自分で発見をして、そして自分で自分の脳を育てていく。

現代社会は急速に変化しており、新しい産業や企業が出現しています。このような状況下で、古い教育システムが子どもたちに適しているかどうか疑問が残ります。教育は、学習や思考を促すためにデザインされるべきであり、単なる情報の詰め込みではなく、子どもたちが自ら学び、自ら考える力を育むべきだとスタンフォードは考えたのです。

アメリカでは12歳までで格差社会となっている!?

アメリカでみんな学育という素晴らしい教育をやっているのですかと聞いたら、星先生はこうおっしゃいました。「残念ながらそうじゃありません」と。
高校で学育をやろうと思っても、既に12歳までで、自分でものを考えるような脳になってないと無理だと。だからスタンフォードというのは、優秀な子どもだけを試験で集めてくるので成り立つのです。
大多数の高校はいまだに教育。自分でものを考えることができなくなって、高校生になって入ってきたから、最低限必要な知識を先生が無理やり詰め込ませるしかない。ということは12歳までで、アメリカの場合はものすごい格差社会ができてしまっているのです。

12歳までに新しい教育を受けずに、ただ言われたことを詰め込むような教育を受けた子どもは、よい高校には入れず、選抜試験も落ちてしまうのです。
仮に学校に入っても、ついていけないのです。そうすると、まさに奴隷化されたような人生を送るしかないのです。

ですから、ぜひお子さんの教育、未来、人生は親が責任を持ってどんな教育を子どもに与えたらいいのかを真剣に考えてほしいのです。

進学塾に行って、受験でよい小学校、あるいはよい中学・高校に入れないと大学受験でうまくいかない・・こういった今しか見ていない教育でよいのか、考えてみてください。

これから必要な力について

子どもが将来、大学受験を控える時期になると、少子化の影響でほとんどの大学が定員割れを経験するでしょう。この状況下では、大学が入学者を選ぶことが難しくなり、逆転現象が起こる可能性があります。実際、現在でも半数近くの大学生が学科試験を受けずに推薦入試などで進学しています。この傾向は今後ますます広がり、センター試験というのは今後なくなると僕は思っています。

このような状況になると、面接や集団討論、小論文などが入学選考の重要な要素となってきます。言い換えれば、論理的思考力や論理的表現力、そして論理的文章執筆能力が大切になります。これらの力を身につけた子どもたちが大学で論文を読み、論文を書いて卒業することで、高度な論理力を獲得し、未来の時代を担う存在となるでしょう。

そのため、入試についてあまり心配する必要はありません。私が指導した子どもたちは全員が難関小学校に合格しており、難関小学校も思考力を持った子どもたちを絶対に落とさないでしょう。したがって、受験勉強だけでなく、適切な教育を提供すれば、子どもたちは皆、進学していくことでしょう。

学びを続けるために、学びを面白さを伝えたい

あと、最後にもう一つ。学ぶことは面白いのです。

大学受験までは頑張ったけれども、人生100年時代なのに新しいことをその後は全然学ばずにいる人間と、たとえよい大学に合格しなくても学ぶことが好きで生涯学び続ける人間では、決定的に僕は違う人生になると思います。

学ぶことは論理的思考を養い、国語力を高め、学習意欲を促進します。適切な教科書や教材を使った授業が重要です。国語の授業を通じて、読解力を養い、文章構成やテーマの把握力を高めることが必要です。また、問題解決能力を育むために様々な資料や活動を通して学び、思考力を磨くことも重要です。入試対策だけでなく、学びの楽しさを伝えることも出口式では実践しています。

ぜひもう一回、お子さんの教育を真剣に考えてみてください。

6歳までの幼児期に右脳を鍛えると才能がグングン伸びる!
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・幼児からの右脳ドリルシリーズ

引用:出口汪の学びチャンネル

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